ありったけのLove Song


 

今年の秋もたくさんの婚礼をやらせて頂きました。

それぞれの新郎・新婦には色々なストーリーがあり

お花のコーディネートも様々。

その中で、今回は・・・
お花以外のちょっとしたエピソードを・・・お伝えします
 
11月最後の土曜日
私は自分が打合せさせて頂いた新郎・新婦さんの
セッティングに行きました。
ブーケを、お届けした時、新郎さんがこそこそとお話してきて
「菊池さん、今日披露宴でプロポーズするからっ。 
この間、言ってくれたからです。ありがとうございます」
そう言ってきたんです。
 
これには、訳があり・・・
約1か月前、おふたりとお花の打合せでお会いし
当日のコーディネートやブーケ等を決めていきました。
途中・・・新郎さんが席を外したとき
新婦さんが、私に 何気ない会話の中で
「私、赤ちゃんがいるんですよ。赤ちゃんを授かったのがきっかけで、
急きょ結婚することになったから
彼が本当に、結婚したかったのか・・・プロポーズもないままきてしまったから
わからないんですよねっ・・・・?なんかそれって、悲しくないですか??
菊池さんは結婚されているんですか??
プロポーズしてもらいました?」
ニコニコ優しく笑いながら、そんな風に言われた。
 
たわいもない会話から
なぜ、私にお話されたのかは、わからないのですが
聞いてしまったので
なんとなく、私も 新郎さんがプロポーズしてくれたら
きっと新婦さん安心して、嬉しいだろうなぁ
と、思い
どうしよう ・・・???どうしよう・・・?話そうか・・・
ものすごく ものすごく 余計な事かとは思ったのですが
新婦さんが離席したときに
新郎さんに
「新婦さんが、プロポーズされてないんですよぉ。」
って私に、言ってましたよ。
 と、さらっと軽い感じでお伝えしたんです。
 
とっても気さくなお二人だったから
新郎さんも、
「えーっ。そんなこと言ってましたぁ?? 
確かにきちんとした形ではしてないなぁ。
子供が出来て、すぐ籍をいれてしまったから。
やっぱりしてほしいものですかねぇ?」
そう言われ
「新婦さんは、きっと、してほしかったんだと思いますよ
私にお話しされた位ですからねっ。
ぜひ、何かの形でしてみたらどうですか??」
本当に、余計なお世話だとは 思いましたが
私は、そんな風に答えた記憶が・・・・
打合せの時には、それで終わったんです・・・
 
そして・・・結婚式当日
新郎から私へ 文頭のこそこそ話しに 
プロポーズをする
って事に、なったわけです
 
 
どんなプロポーズをするのかなぁ。と、
宴中バックヤードで気にしていたら
披露宴終盤に、司会の方からアナウンスがあり
彼のこんな言葉から サプライズのプロポーズは始まりました。
 
「自分たちは、突然子供を授かり、それが結婚するきっかけになったのは
事実だけど、結婚を意識していた事、考えていたのも事実です。
信じるかどうかは、わからないけど、本当です
色々考えたけど、まじで、照れくさいから歌を歌って
プロポーズにかえさせてもらいます・・・
みなさん、申し訳ないのですが、お付き合い下さい」
 
一語一句あってないかもしれませんが
こんな内容で、お話してました。
 
そして、歌の前奏がかかりました
新郎がプロポーズに選んで、歌った曲は
ナオト・インディライミの
ありったけのLove Song と言う曲
 
♪♪♪♪ なぁちょっといいかな
茶化さないで聞いてくれ
いつもふざけてばかりだけど
今から本気(マジ)で話すから♪♪♪♪ 
 
という始まりの歌詞で、
自分が凹んでいたときに、「私は、味方だよ」と
言ってくれたよな 
 など
これから共に生きていこう的なラヴソング
 
その曲の歌詞と、新郎さんが披露宴でされた勇気と姿に
バックヤードで、私は感動し
素直に、新郎さんかっこいい
と、思いました。
事情を知っている私には
なんだかすごく素敵なサプライズにうつりました。
ほっこりと、温かい気持ちになり
やっぱり、結婚式っていいなぁ。 とあらためて実感。
 
歌を聴いていた新婦さんは、大泣き・・・
大粒の涙を、ぽろぽろ流して印象的でした
会場内からは、大きな拍手。
新郎さんはきっと、照れくさかっただろうけど
ふたりの一生の思い出になるんじゃないかなぁ。
幸せになってほしい!! と
心から思います。
 
 
人の幸せに、携わることが出来るウエディングの仕事
 
お花以外の事でも、今回みたいに
感動したり、喜んだり
いろんな事を感じる事が出来て、
ドラマを見れて、素敵だなぁ と思います
 
 

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